広義な意味で使われてることが多い UX ですが、コーディング、設計、ビジュアルデザイン、Webライティングなど、様々な仕事はすべて UX に直結しています。 だからこそ、私たちひとりひとりの意識共有が前提条件となるでしょう。
ux
UXの定義と私たちの仕事の関係
2010年3月1日 7:11 amUXの測定項目を考えてみた
2010年2月11日 3:11 am測定し難い UX ですが、スピード、ビジュアル、コピーライティング、フォームデザイン、エラー処理、ソーシャルメディア、ビジネスゴールに注目することで測定への道が開けるかもしれません。
Nokiaが考える2015年の未来
2009年11月27日 12:22 amWebを利用した共同作業やジェスチャーを利用したコミュニケーションなど、ノキアは UX に注目したサービスやデバイスの模索をここ数年続けています。そのノキアが、今月はじめにフィンランドにて The Way We Live Next 3.0 というカンファレンスを開催しました。そこで、2015年に人々はどのような生活をしているのか幾つか提案をしています。「インテリジェント・デバイス」と呼ばれるネットに常時接続と同期をするデバイスを利用することで人々とシームレスに繋がる構想が描かれています。イメージビデオを見ると、その全体像がなんとなく見えてきますが、ビデオの下にサマリーを書いておきます。 すべてのデータがクラウドに保管される 利用者のデータとクラウドのデータのマッチング 利用者はネットワークで繋がっているので、お互いが自動的に同期 データは特定のサービスに限定されることなくシームレスに表示 国境を越えたサービスの利用とコミュニケーション 異なるデバイスを利用しても自分の設定とデータで利用 特定のグループや人にデータストリーム デバイス間の通信 このカンファレンスで話されたセッション内容はすべて公式サイトの「Materials」というページからダウンロード出来ます。現地のビデオも幾つか公開されているので、興味がある方はぜひご覧ください。
好ましいという感情と使いやすさの関係
2009年8月25日 7:36 pmもう2年以上前の話になりますが京都で講演をしたとき、利用者に響くWebサイトにおける構成要素を幾つか紹介しました(スライドはこちら)。機能性や有用性のようなユーザビリティに関わる要素だけでなく、有意義や満足度といった感情に関わる要素も紹介しました。利用者へよい体験を提供したいと考えているのであれば、こうした感情的な要素は外せません。利用者にとって有益なコンテンツを提供しているかどうか判断する上でも感情的な部分はひとつの測定要素といえるでしょう。人間のもつ特性や要因を把握し、利用者に良いと思ってもらうようにデザインすることを「Desirability」と呼ぶことがあります。 あまり聞かない言葉ですが、Useful, Usable and Desirable: Usability as a Core Development Competenceという Desirability に関する記事をマイクロソフト社が公開しています。ユーザビリティへの影響力は非常に高く、気に入ってもらうことで多少使い難いサイトでも使い続けるといったケースも出てきます。ここでいう「気に入ってもらう」部分はビジュアルに大きく関わっており、美的センスが利用者にどう響くかによって、入り込み方も違ってくるでしょう。場合によってはユーザビリティに追求するあまり使うモチベーションが落ちることもありますし、見た目が使うモチベーションそのものということもあるでしょう。 では、ユーザビリティはユーザー体験を考えるにおいて Desirability ほど重要ではないといえば、そうではありません。ユーザビリティが Desirability に大きな影響を及ぼす場合があります。利用者は Webサイトが使い難くかったり、欲しい情報に行き届かなかったとき、サイトではなく操作が出来ない自分が悪いと考える場合があります。こうした感情を与えないためにもユーザビリティは軽視出来ません。使いやすいかではなく、楽しく楽に使えるかというのがユーザビリティと Desirability をバランスよく考慮する上で必要な視点といえるでしょう。この辺の考察はヤコブ博士が 2002年に公開した User Empowerment and the Fun Factor という記事が参考になります。 Desirability も測定する方法が既にあり、マイクロソフト社が Desirability Toolkit (.doc) という資料を公開しています(HTMLバージョン)。こちらは以前 UX を構成する要素と測定方法という記事でも紹介しましたが、リアクションカードはユーザーテストの際に盛り込めそうな方法のひとつです。Desirabilityという言葉を使うかどうかはどちらでも良いと思いますが、利用者のシンプルなリアクションから真意を読み取り、デザインに活かせるようにしたいですね。それが結果的に利用者にとって好ましい/望ましいサイトになるためのきっかけになると思います。
bingのデザインアプローチについて
2009年8月20日 8:20 pm6月に公開された Microsoft の新しい検索サービスbing。先日 comScore が発表した検索エンジン市場の調査報告書によると、7月が公開月に比べてシェアが 5% 増だったそうです。公開されたばかりということもあり、試しに使っているという方も少なくないでしょう。今後どうなるか分かりませんし、吸収する形になるであろう様々な Yahoo! 検索の技術がどのように bing に影響を及ぼすかが注目です。特に自分の検索エンジンが作れるプラットフォーム BOSS や、セマンティック検索を可能にする SearchMonkey は何かしらの形で bing で移植してほしいところです。 技術的な面で今後の動向が気になる bing ですが、Google やYahoo! Search といった今までの検索サイトと異なるデザインアプローチをとっている点で私は注目しています。トップページを見るとわかりますが、他の検索サイトに比べて非常にグラフィカルです。検索結果はシンプルですが、ページ上位にはグラデーションがかかっています。他の検索サイトはサイトの色を極力削いで、検索結果をインターフェイスとして扱っている印象がありますが、bing はサイトそのものにも性格があると思います。マイクロソフト的なデザインにしているのではなく、bing としてのブランドを作ろうとしている姿勢がみられます。 提案する検索 常に能動的なアクションを要する検索サイトですが、bing では少し違う捉え方をしています。もちろん、能動的なキーワード検索が主軸にあるものの、bing 側からの提案をする能力もあります。例えば「New York City」と検索すると、関連キーワードの提案だけでなく、「天気」「職」「ホテル」など利用者が探している可能性があるキーワードと結びつけて結果に反映してくれます。さらに、ホテルと絞り込んでいくとホテルのリストに適したインターフェイスに切り替わり、さらにそこから値段やレーティングの絞り込みが出来るようになっています。こうした一連の流れがシンプルなキーワードからどんどん繋がって行くのはおもしろいです。 bing のトップページに大きなインパクトを与えている写真も実は毎日変更されており、マウスオーバーすると写真に関係した気になるキーワードが表示され、検索へ繋がるようになっています。英語サイトと同じ場合がありますが、日本独自の写真のときが多く、旬な話題を取り上げていることもあります。キーワードをあらかじめ提示して、そこからいろいろ探してみるというこのアプローチ。他の検索サイトでも「人気キーワード」をリストしているところがありますが、写真というコンテンツから繋げるというやり方はあまり見られないですね。 検索「サイト」のこれから Google の検索結果に比べると、精度が劣る印象がありますが、それでも興味深い検索サイトであることには変わりない bing。1,2回使っているだけでは「使える」「使えない」というのは判断出来ないので 1週間くらいずっと bing を使っていましたが、便利だなと感じるシーンは何度かありましたし、スピードは申し分ないのでストレスなく使えました。とはいうものの、今はまた Google に戻っています。 理由は bing の検索結果に満足いかなかったというより、今までの習慣から抜け出せなかったからです。Google をもう数年ディフォルトとして利用しているので、Google 的な感覚が身に付いてしまっているのでしょう。いざ他のを試してもちょっとした違和感があったり、考えてもないのに「google.com」と記入してしまうこともあります。他のサイトやツールにもいえますが、利用者がもつこうした『ディフォルトの行動』を変えるのは難しい課題です。1,2度使ってもらうだけでなく、持続して使ってもらいつつ、高い満足度を維持しないと、すぐまたディフォルトに戻ってしまいます。 利用者のディフォルトの行動が固定してしまう理由のひとつに、検索はすでに「サイト」ではない点にあります。恐らくあなたも検索サイトに訪れて検索しているのではなく、ブラウザの右上にある検索バーから検索していると思います。ここを変えない限りはディフォルトの行動の変化も起こらないでしょうし、新しいサービスの習慣化もありません。他のタイプの Web サイトにもいえますが、素晴らしいサイトを作り上げて利用者が訪れるのを待ち構えているのではなく、利用者に近づくためには何が出来るのかを考えていく必要がありますね。 今後、(開発者も含めた)利用者に近づくために bing はどのような手法やサービスを展開していくのか楽しみです。
