Keyword未来

WCANで今後のWebと利用者について話しました

2009年12月25日 7:22 pm

WCAN2009で話した7つのキーワードは、一見マーケティング寄りに聞こえますが、今後のWebサイト制作のあり方を考える上で重要なものばかりです。なぜならこれらのキーワードは利用者を意識することにも繋がるからです。

Nokiaが考える2015年の未来

2009年11月27日 12:22 am

Webを利用した共同作業やジェスチャーを利用したコミュニケーションなど、ノキアは UX に注目したサービスやデバイスの模索をここ数年続けています。そのノキアが、今月はじめにフィンランドにて The Way We Live Next 3.0 というカンファレンスを開催しました。そこで、2015年に人々はどのような生活をしているのか幾つか提案をしています。「インテリジェント・デバイス」と呼ばれるネットに常時接続と同期をするデバイスを利用することで人々とシームレスに繋がる構想が描かれています。イメージビデオを見ると、その全体像がなんとなく見えてきますが、ビデオの下にサマリーを書いておきます。 すべてのデータがクラウドに保管される 利用者のデータとクラウドのデータのマッチング 利用者はネットワークで繋がっているので、お互いが自動的に同期 データは特定のサービスに限定されることなくシームレスに表示 国境を越えたサービスの利用とコミュニケーション 異なるデバイスを利用しても自分の設定とデータで利用 特定のグループや人にデータストリーム デバイス間の通信 このカンファレンスで話されたセッション内容はすべて公式サイトの「Materials」というページからダウンロード出来ます。現地のビデオも幾つか公開されているので、興味がある方はぜひご覧ください。

ユーザーが考えるブラウザの未来

2009年7月10日 3:18 pm

Mozilla は去年からコンセプトサイトで未来のウェブの使い方の提案をしています。セミナーでも紹介したことがある、Adaptive Path の Aurora が有名ですね。コンセプトサイトだけでなく、Flickr の mozconcept というタグから、利用者が提案した様々なコンセプトデザインを観覧することが出来ます。 利用者が考えた優秀なコンセプトデザインが見たい方は、Design Challenge: Summer 09 がオススメです。120以上のアイデアが提案されており、モックアップ、スケッチ、ビデオなど説明の方法も様々です。Firefox をベースにしたものが多く、履歴やブックマークの新しい管理方法。タブとは異なる複数同時ブラウジングの可能性を示しているものが人気トピックですね。ここまでやるか!と思えるような作り込みがされているコンセプトも少なくありません。 全体的に、新たな管理作業が加わる印象が多い機能が目につきますね。それがタブであったり、ブックマークのメタ情報であったりと様々ですが、手動であれば使われない機能になるかもしれません。利用者が何もインプットしなくても管理されている必要があるでしょうし、利用者の使い方を学習しれると嬉しいですね。今ブラウジングしているサイトのコンテキストに応じてブックマークバーの内容が変わるとか。 こうしてたくさんの、アイデアが並んでいると「あ、こんなのおもしろくない?」という思いに繋がりますね。たまにモックアップ作っていますが、また今度挑戦しようと思います。

IDEOが考える教育の姿

2009年5月1日 5:02 pm

新しいビジネスが必要とされているのと同じように、教育においても21世紀という時代に合った形が必要とされています。教育は常に変化し続けていますし、必要とされていることと言っても様々な視点があります。IDEOの考える未来の教育の姿はどういったものなのでしょうか。「IDEO’s Ten Tips For Creating a 21st–Century Classroom Experience」で10の項目に別けて解説しています。以下に簡単に要約したものをリストアップしてあります。いかにも IDEO らしいリストといったところでしょうか。 押しではなく引く 生徒からたくさんの質問が生まれるような環境をつくる 関連性を持たせる 教えているコンセプトを直接体験し、話し合えるようにする ソフトスキルと呼ぶ時代ではない クリエイティビティやコラボレーションといった従来は『あると良いスキル』と呼ばれていたが、今は『なくてはならないスキル』になってきている バリエーションをもたせる ひとつの法則や答えしかないのではなく様々なアプローチが存在することを知らせる 教壇に立つ賢人は必要ない 先生の役目は答えを教えるエキスパートではなく、学習を助力する存在に変わりつつある 先生はデザイナーである 活発な学習が出来る環境をつくるという意味では先生はデザイナー。教えながら環境が作れるようなガイドをもつことも、最初は管理が難しくても良い結果をもたらす ラーニングコミュニティをつくる ひとりではなく、他の生徒や先生、そして両親といった社会的な繋がりによって学習ができる。地域、そして国といった広い視野も含めて新しいアプローチを考案しなければならない 考古学者ではなく人類学者になる 未来のためのソリューションを探すには過去のデータを掘り起こすのではなく、人々のニーズや価値観を理解する必要がある 未来を具体化させる 温暖化やゴミ問題といった今社会が抱えている問題について話し合う機会を設ける 論点を変える 新しい姿勢を求めるのであれば、新しい測定方法が必要になる。いかに数値化させ、どのような価値判断をするかを決めて行くのが今後の課題 ウェブデザインの教育という狭い分野と照らし合わしたとしても、参考になる点は幾つかあると思います。ソフトウェアの使い方、グラフィックデザインやエディトリアルの基礎は重要ですし学べる場は書籍・雑誌を含めてたくさんあります。しかし、こうしたスキルセットだけではなく、分析や創造をする時間、そして自らのアイデアを共有する場はそれほどないと思います。基本なくては語れないことは多いですが、想像力やコミュニケーションといった部分のほうが仕事をする上で重要になってきます(実際、ソフトの使い方程度であれば仕事しながらでも覚えれることですし)。 実績を見せ合ったり、おもしろい『レシピ』を教え合うのも大切な場だと思いますが、身に付く学習なのかといえばそうでもないかもしれませんし、長期的な成長はないと思います。ワークショップをしたのは、今までスキルと呼ばれていた部分以外の学習が出来るから。ワークショップ以外の方法でも可能だと思うので、この辺は今後模索していきたいです。

アンビエントライフのもつ可能性と課題

2008年11月2日 6:10 pm

未来を思い描くことは、短期的には成果が出ないことかもしれませんが、長期的にデザインやテクノロジーへの理解を深めることが出来る大事なプロセスだと思います。先月行った WebSigのワークショップは、アクティビティとして具体化した一例といえます。未来が描かれたコンセプトワークやビデオをネット上でたくさん見つけることが出来ますが、Freeband Communicationというオランダにあるリサーチプログラムが制作した The Ambient Life というビデオは最近見つけた中でおもしろいなと思った作品のひとつです。 アンビエントライフで提案されている様々なシーンで共通しているのが、人からのインタラクションは限りなく少ないという点です。ボタンを押すというアクションはあるものの、押した後に行われるデータのインタラクションはすべてシステムが行っています。人からシステムというより、システムが自ら人や環境にインタラクションをしているように見えます。システムが認識したデータが、他のシステムと情報交換が行われ、結果的に人へフィードバックされる流れがあります。必要なときに自然な成り行きで人の周りに現れるスマートなシステムが「アンビエントライフ」なのかもしれません。 あまりこの路線を突き進め過ぎると、システムが人をコントロールしているような気にもなりますね。偶然の出会いと思った物事も実はシステムが提示しているに過ぎないとか・・・。しかし、ある程度の自動化や、なるべく自然な形で情報を提示するというのは、今ウェブサイトデザインだけでなく、ハイテクデバイスにある課題ではあります。人の生活や仕事へのちょっとした演出をどう見せるかなのかなぁ。

About

東京在住の「デザインする人」長谷川恭久の個人サイトです。

2008年2月より、新しい CMS を利用して再スタートしました。以前の記事はこちらのエントリーリストを。そして、たくさんの方に読まれた人気記事が読みたい方ははてなブックマークの注目エントリーを参考にしてください。

Feedbacks
  • 百十番: >その価値をいかにマネタイズするのかが今後の課題ですが 、 この話は、もう10年以上語られていますが今だに巧妙は見えず、 ジャーナリズムの衰退には逆に拍車が掛かっていると思います。 >硬派な分野では...
  • ヤスヒサ: @techforlearning 教育とソーシャルメディアの相性は良さそうですね。日本ではブー ムがすっかり去ってしまった Second Life ですが、海外では遠く離れた学校間のコミュニケーションの場とし て...
  • techforlearning: こんにちは。いつもYasuhisaさんの示唆に満ちたエントリ 、勉強になっています。私は学校サイトの運営をしていることから 、WebsaYoutube, Twitter, Facebook,...
  • just a reader: 元ネタからこのような意図でこのように改変します。というこの記 事そのものがよいレクチャーとなる記事です。できあがった結果よ りも、このように直すこともできますよという思考プロセス...
  • ヤスヒサ: @CalmTech プレゼンといってもスライドと喋りでワンセットなので、いろいろ な見せ方があると思いますし、今回紹介したのもそのうちのひとつ に過ぎないと思います。CalmTechさんが提案してい...