正直、あまりネットブックに興味がなかったのですが、今月初めに発売された litl は興味津々です。ソフトウェアのインターフェイスが独特なのと、機能ではなくライフスタイルからネットブックの可能性を提案している点が好感をもてます。ハードをフリップさせてデジタルフレームとして使える点のもおもしろいですね。 スペックをみると、HDDは2GB, 1GB RAM, 1.86GHz Intel Atom プロセッサなので、他のネットブックと変わりありません。しかし litl が他のネットブックより魅力的に感じるのは小さくて便利というスペックから見た魅力紹介ではなく、具体的な使い方を提案している点にあります。また、外へ持ち出すのではなく、家で使えるネットブックという見せ方もあまりないかもしれませんね。 litl の最大の特徴は、専用 OS にあります。これはモバイル向けの Ubuntu を改良したもので、インターフェイスデザインはロンドンを拠点とし今は世界各地に事務所をもつ Pentagram が手がけました。 公式サイトでは「Web OS」という表現を使っており、Web 技術との親和性が非常に高い OS に仕上がっています。インターフェイスは XUL で記述されており、OS のアップデートは全自動。OS の設定はすべて Amazon S3 に保管されるので、複数のネットブックでデータの同期も簡単に行えるそうです。「Web Card」と呼ばれるオブジェクトがホームスクリーンに複数表示され、選択すると Web サイトやアプリケーションを操作することが出来ます。 値段が 700 ドルと他のネットブックに比べ少し高いのがネック。しかし、他のネットブックにはない体験を欲している方であればひとつの選択肢ではないでしょうか。
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Web OS 搭載のネットブック「litl」
2009年11月17日 8:35 pm決して使いやすいとはいえないタッチUI
2009年11月5日 12:48 pmiPhoneの登場以来、国内外問わず多くのスマートフォンがタッチスクリーンを採用しはじめています。これからのユーザーインターフェイスはタッチスクリーンだと感じている方もいるかもしれませんが、利用者はどのように感じているのでしょうか。Canalysという調査会社がヨーロッパのモバイルユーザーにタッチスクリーンに関する反応をまとめています。 Survey reveals extent of shift in mobile UI preferences この調査によると、次のモバイル機器の購入の際、指で操作するタッチスクリーンにしたいと考えている方は 38% にのぼり、スタイラス式(16%)の購入を考えている方を大きく上回ります。このようにタッチスクリーンの注目度は高いですが、既にタッチスクリーンの携帯電話を利用している方の反応は少し違います。Canalys の調査によると、47%の利用者が次の購入の際は同じ UI のものを利用すると応えています。言い換えれば半数以上がタッチスクリーンに満足をしていない可能性があるといえます。iPhone や HTC ブランドの携帯電話の方は高い割合で使い続けたいと応えているのに対し、Sony Ericsson のタッチ携帯は 29% と低い結果にもなっています。 タッチスクリーンにすることでより柔軟で多様なインプットを可能にしますが、ボタン式のように誰もが馴染んで使える UI とはいえないようです。今 iPhone で流行しているゲームは特にそうなのかなと思います。iPhone の特性を活かしたオリジナルゲームは良いかもしれませんが、従来のゲームの移植版だとボタンをたくさん押したりカーソルで移動するものが多かったりします。そのときボタンのような触感がある UI のほうが咄嗟の判断も含め操作がしやすいです。もちろん慣れという部分はあるでしょうけど、ひとつの課題ではあります。 iPhone や Palm Web OS をはじめ多くの携帯デバイスの UI は、タッチスクリーンを徹底的に研究してつくられたものばかりです。しかし、一般の利用者に使われ始めたのはここ数年と比較的新しい技術ですし、使われて初めて分かることも少なくありません。今後、幾つかの企業が新しい提案をしてくると同時に共通の UI パターンも増えてくるでしょう。そしてもしかすると、iPhone をはじめタッチを売りにしている携帯電話もボタンが少し増えたものを発売するのかもしれません。タッチ UI は便利な場合が多いですが、触感に頼らなければならない部分もあるので、そのあたりのバランスをどう形にするのかが興味あります。
透明化されていく多彩なレビューサイト
2009年9月8日 8:06 pmWebマーケティングにおいて「透明化」はよく耳にするキーワードのひとつです。企業が提供する製品やサービスだけでなく、消費者との対話も透明化されている今日。レビューは誰でも手軽に出来るようになり、消費者もレビューを読んで購入を検討しています。いわば、レビューが Web では広告そのものなのかもしれません。例えば「東京 ホテル」と検索すれば、レビューがすぐ読める状態になっています。良いサービスを顧客に提供するというベーシックな部分ではありますが、それが検索結果にも直結し始めているといえます。 幅広くレビューを扱う総合サイトは以前からありますが、最近は特化したものも少なくありません。Sleeping In Airports は、6,300の空港の寝心地具合をレビュー。レストランのレビューはたくさんありますが、dishola は、食べ物の種類ごとにレビューされています。また、Printer.com は、4,500 のプリンターと 1,950 のカートリッジのレビューを扱っています。 レビューは次第にリアルタイム性を増しているのも最近のトレンドです。Skinni Popcorn は、Twitter と連動したサービスで、今話されている映画の話題を表示してくれます。ShopSavvy という Android アプリは、バーコードをスキャンするだけで、レビューを読んだり他のお店の値段を表示してくれます。Snap Tell は、バーコードではなく単に写真を撮るだけで製品のレビューを読むことが出来ます。 このように、モバイルとレビューの関係はより近いものになってきています。レビューサイトYelp の iPhone アプリは GPS を利用した検索が可能。類似サイトである Graffiti も iPhone アプリがありますが、こちらは次期バージョンで拡張現実 (AR) も機能として盛り込むそうです (デモ)。 いつでも何処でも誰でもレビューにアクセス出来るようになるわけですから、製品やサービスを提供する側はこうした消費者の行動の変化に対応しなければいけません。企業による Twitter の使い方と通じる部分がありますが、一方通行の情報発信は通用しません。悪いレビューも隠すことが出来ないわけですから、隠そうと努力するのではなく、なぜそういったレビューになったのか考えなくてはいけませんし、場合によっては書いた方との対話も必要となるでしょう。良質のレビューに対しては取り上げて、多くの方と体験を共有するといった対応も必要です。 代表者/担当者をたてて、消費者との対話の窓口が必要でしょう。透明化は必要ですが、透明度はいろいろありますし、消費者とのアプローチの仕方も幾つかあります。レビューサイトは消費者に近づくための場所のひとつとして最適です。今回挙げたレビューサイトやそこに書き込む人々の様子を見ながら、どの方法が企業にとってオープンな対話がしやすいのか模索しなければいけません。
ジェスチャーを使ったモバイルコミュニケーション
2009年7月16日 4:12 pmマルチタッチやタップによるソフトウェアとのインタラクションが携帯電話で増えてきました。スクリーンに直接触れるという直感的な操作が魅力的ですが、指を使った操作だけでなく、ジェスチャーを使った操作も近年注目を浴びています。Nintendo Wii のようなゲームデバイスもそうですし、日本の携帯電話にはモーションセンサーが実装されたものがあり、ゲームなどに利用されています。iPhone でも Friend Book のようなアプリは握手をしているようなジェスチャーでコンタクトの交換が出来るような機能があります。 デバイスに触れる操作だけでなく、ジェスチャーを使った携帯電話の操作にはどのような可能性が秘められているのでしょうか。Nokia Research Center では、フィールドスタディをしながらジェスチャーを使った新しいコミュニケーションの形を模索しています。デザイナーの Younghee Jung が中心にジェスチャーデザインの模索が続けられています。 Nokia の携帯には既に幾つかのジェスチャーが使えるようになっています。例えば Nokia 8800 は、本体を裏返すことでマナーモードに切り替わります。Nokia N86 8MP では、本体を傾けることでスクリーン表示が変わるようになっています。この他に果たしてどのようなジェスチャーが自然に使えるのでしょうか。Youngheeさんも指摘していますが、文化によってジェスチャーの使い方や捉え方が異なる場合があり、人によってはアクションを関連づけるジェスチャーが結構意外なものだったりするそうです。様々なジェスチャーの可能性を調べるという意味でも、フィールドスタディが重要といえます。 スクリーンのインターフェイスではスクリーンサイズが限られていることから、特定の機能が埋もれてしまったり、使うのに手間がかかる場合があります。そうした場合、ジェスチャーのような『ショートカット』があると便利ですね。とはいうものの、周りから見て不自然な動きになってしまわないかというのも気になる点ですよね。しかし、広まれば不自然と思われなくなるかもしれませんが・・・。 デバイス本体に組み込まれているジェスチャーも欲しいですが、アプリ開発者が様々なジェスチャーを編み出したほうがおもしろいかもしれません。本体だとユニバーサルなジェスチャーを追い求めなくてはいけませんが、アプリであれば特定の国やグループに対して独自のジェスチャー/操作を提案しても良さそうですし。ただ、人の心理や行動を観察し、理解してインタラクションに繋げるという点はアプリであっても変わりないです。携帯電話という身時かなデバイスだからこそ、身近に感じることが出来るジェスチャー/操作を模索しなくてはならないのでしょう。
開発合宿2009年3月号
2009年3月29日 2:51 pm既に百式さんのところで紹介されていますが、開発合宿に参加してきました。しばらく参加していなかったので、本当に久しぶりですね。サイドフィードの赤松さんと、読書メーターの赤星さんとの合計4名での合宿でした。開発合宿だからといって食事費を削ってはいかんですね。たっぷり良いもの食べた方が開発にも力が入るなと実感しました。珍しく2日間かなり集中して取り組むことが出来たのもよかったです。 もう2,3年前になると思いますが、「egoport」というブックマーク数やブログからのリンクをチェックするための1ページサイトを作ったことがあります。当時としてはまずまずなのですが、今回は iPhone に特化した別バージョンを作ることを課題にしました。 とはいっても、前と一緒のようにフィードをとってくるだけでは今では意味がないですよね。ブックマークサービスでコメントを書いている方もいますし、Twitterのようなマイクロブログでの注目度もチェックしてみたいところ。前のバージョンでは映し出されているのが結局自分の記事という結果に陥ったことを反省し、今度はいかに人が記事に対して注目しているのかが分かるような UI にするよう心がけました。時間の都合上、プログラムは一切書けませんでしたが、モックアップは実際見て触ることが出来ます。 egoport (要iPhone/iPod touch) | スクリーンショット 作ってみていろいろ気付いた点を以下にまとめてみました。 ネイティブアプリのように下部に固定メニューを設置しようとしましたが、Mobile Safari では、position:fixedが適応されない模様。ビューエリアを減らさないためなのかもしれませんが、ちょっと残念 最初、データを SVG 形式のグラフに書き出そうとしましたが、結局 Google Chart API に落ち着きました。JavaScript を必要としないですし、見た目のカスタマイズもしやすいですね チェックするブラウザがひとつだと、気楽にポジショニングを使って自由にデータのレイアウトが出来るのが楽しいです。「こう見せたいからこうやってマークアップしたほうが良いかも」と意識をしなくても CSS でどうにか出来るのは良いですな メタタグか何かを使って Mobile Safari がローテーションしてもレイアウトは縦のままに固定にしたかったのですが、方法が分からず。 メタタグを使ってアドレスバーをはじめとした UI コンポーネントを排除し、フルスクリーンにして見せることは可能ですが、ホームスクリーンに保存しただけのみに適応されます。また、別ページへ移動すると Safari が立ち上がってしまうので、Ajaxなどを使いすべて1ページで完結するように設計しないと恩恵は得られないかも 試しに「Manifest File」というデータをローカルにキャッシュするためのファイルを作ってみました。3Gネットワークでも表示速度はまずまずなのですが、それがキャッシュしたからかどうかは不明。Web Inspector にでもチェックするための機能が実装されていると嬉しいですね 幾つかのフィードをひとつに合わせたり、毎日の注目度の差分を出したりなど、果たして出来るのか不安な課題がありますが、もうしばらく開発を進めてみようと思います。サービス化するほどの価値はないですが、せめてサーバーインストール型として配布出来たら良いのですが、そうなるとあまり設定が面倒にならないような工夫も必要ですね。気が遠くなってきますが、勉強ついでに少しずつやるしかないかな。
