Keywordアイデア

IntelとNokiaが学生と一緒に考えたデザイン案

2009年9月29日 7:00 pm

Copenhagen Institute of Interaction Designでは、インタラクションデザインの修士プログラムが用意されています。ユーザー調査、GUI 研究、データの視覚化など興味深いコースが幾つも用意されていますが、その中でも企業で働くデザイナーを招いたワークショップが注目です。Intel とのワークショップの際はサステナビリティを意識した IT ソリューションの研究がなされました。ワークショップで生まれたアイデアは Webサイトにて公開されています。 どのプロジェクトもビデオがあるので文章を読まなくても何をするデバイスなのか分かるのが良いですね。何が出来るというより、ストーリー仕立てで人がどう使うところにフォーカスしているのも分かりやすい理由といえるでしょう。自分が利用したいエネルギーだけ購入し、デバイスごとに制限を設定出来るシール「Energy Rehab」が個人的なお気に入りです(名前も含めて)。 こうした企業とのコラボワークショップを Intel とだけでなく、Nokia とも実施しています。こちらは Nokia らしく、モバイルにおける人とのコミュニケーションの未来が題材になっており、同様に幾つかのプロジェクトをサイトで観覧出来ます。 Right Person at the Right Time 非リアルタイムメッセージシステム。読みたい相手のステータスを Ping したときだけ読める。読ませたい相手にだけメッセージを残すことも可能 Simptextity コマンドライン式インターフェイス。複雑なメニューを辿ったりアプリを立ち上げなくてもしたいアクションを記入するだけで実行可能 Play, Share, Connect 人と人との関係の視覚化したものや、遊び心があるホームスクリーン3つを提案 MyNetwork サービスに関係なく対話のやりとりが可能なユニバーサルメッセンジャー Nokia Yours 見た目だけでなく、機能まですべて携帯電話を自分でデザイン出来るカスタムサービス 企業も学生も制約を気にせず、いろいろな可能性を模索するプロセスは楽しそうですね。こうした情報が公開されているのもカリキュラムに参加していない私にとっては嬉しいです。似たようなことなら勉強会でやれそうなので実現してみたいですね。

Government 2.0 への4つのポイント

2009年9月6日 11:51 pm

先日、ティム・オライリー氏が Government 2.0 というアイデアを提唱しましたが、彼のいうとおり、公共機関や政府は Web サイトを構築するというよりかは Web サービスを立ち上げる姿勢が必要だと思います。広報新聞やパンフレットを作るというより、Web 上に新たな公共施設を設けると想像すれば良いのでしょう。 オライリー氏記事では幾つか具体的な例も含めて書かれているので、これだけ読むだけでもいろいろイマジネーションは広がりますが、彼の考えるビジョンにたどり着くには何をしたら良いのか考えてみました。 コミュニケーションの隔たりの明確化 SNS でもブログでも何でもいいですが、とりあえず技術を取り入れたものの上手く機能しない場合がありますが、その原因は組織の構成である場合があります。縦割りのコミュニケーションが普通に行われている中、それとはまったく違うコミュニケーションを前提にしたツールを導入してもうまくいかないのは当たり前です。情報公開や共有を得意とする Web ですが、幸い様々な状況に適応出来るツールも存在します。 組織がどのようにコミュニケーションをとっているかを観察することで、課題と解決へのステップもみえてくるでしょう。また法的な側面、プライバシーや著作権ついても明確にする際に考慮しておきたい項目です。 情報の透明化 統計局をはじめ、幾つかの機関が Excel や PDF などで資料を公開していますが、印刷してバインダーなどに保管することが前提にしたものが多く、Web コンテンツとしての再利用を前提しているものが少ないです。また、実態調査的なものが多く、政府や公共機関がどのような仕事をしているのか、法案が動いているのかといった情報が手に入り難い印象があります。 マニフェストという形で約束は詳細まで読めるようになりましたが、政治家の活動が透明化されているとはいえません。中央、地方、又は規模に関係なく可能な限りすべての情報が公開されるべきでしょう。公開をすることにより、国民からのインプット / 参加が増える可能性はあると思います。 セマンティックWebへの積極的な取り組み Webアクセシビリティは音声・点字ブラウザなどごく限られた利用者に向けた配慮という認識が未だに強いと思います。「目的に到達しやすい、わかりやすい」といった本来の意味合いを強くするにも、利用者が思うような形でデータを利用出来る環境を整える必要があるでしょう。検索結果がより利用者が探しやすい形で表示出来るだけでなく、流用や比較もしやすくなる可能性もでてきます。 データフォーマットが政府や公共機関で統一されればサイト制作の効率化にも繋がりますし、広範囲の検索でもより正確な結果を導きだすでしょう。 シングルタスクなサイトを構築 Time誌が先日今年のトップ50サイトを掲載しました。紹介されているサイトの多くはひとつのテーマやタスクに絞られています。利用者に提供出来るものをたくさん並べるのではなく、訪問した利用者が具体的に何が出来るのかを明示するサイトが増えてくると便利です。ゴミカレのようなサイトを運営するのもアリではないでしょうか。もし今後、公共組織のサイトが Webサービス/プラットフォーム化されるのであれば、より目的にフォーカスしたサイトが増えてくると思います。 関連記事 デザインが優れている「政治の見える化」の現在 欧米視点でみた日本のメディア入門

Webデザインについて何を勉強したいですか?

2009年8月17日 8:08 pm

終わりがないのが辛いと感じる場合もありますが、終わりがなく新しい技術やアイデアが紹介され、常にエキサイティングでいられるのも Web の魅力です。技術やノウハウの習得だけでなく、情報収集することは Web デザイナーとして必須の業務といえるでしょう。学びたい技術はたくさんありますが、少し先を見据えた勉強もしてみたいですよね。すぐに使えなくても、次のステップへの手がかりになることはたくさんあると思います。その興味が IA かもしれませんしアクセス解析かもしれません。どの分野でも自分なりに消化・整理することで必ず良い仕事に繋がると思います。 いろいろ学びたいことあるよねーっと漠然に言うことがありますが、実際何を学びたいと思っているのでしょうか。Webデザインという切り口で幾つかリストアップしてみました。 サステナビリティとWebデザイン プロダクトデザインや建築など他の分野では「サステナビリティ」という言葉が世に出回る前から意識されていたものが多いですが、Webデザインにおいて「サステナビリティ」とはどういう意味をもつのでしょうか。そもそも Webデザインのようなデジタルメディアで達成が可能なのでしょうか 行動やふるまいに対するWebデザイン 認知心理学や人間工学を含めた勉強になりそうですが、メタファ、言語、色、構造といった視点から UI を模索していきたいです。国によって情報の捉え方や受け取り方が違う仮説もいくつか見出せたらいいですね アウトソーシング 現在の経済不況により、インハウスでデザイン・制作を行う傾向が増えて来ていますが、アウトソーシングは今後どうなるのでしょうか。低価格の海外の制作サービスの本格的な参入はありえるのか。そして、デザインがよりビジネス戦略との結びつきが強くなってきた中、アウトソーシング先はどのように制作に関わって行くのか デザイン類型学 デザインと一言でいっても目で見て触れるものが出来るものから人々の考えに響くような概念になる場合もあり様々です。Webも含めてデジタルはその中間になるものですが、デザインと呼ばれる様々な形を一度ばらして分類してみることで、Webデザインの関わり方も見えてくるのではないでしょうか サービスデザイン ここ数年 Service Design は、よく耳にする言葉のひとつです。サステナビリティと似た部分がありますが、顧客の体験だけでなく、サービスをいかに顧客に届けるかといった部分にも注目しているのがサービスデザインの特徴です。Webでは欠かせない側面になると思います こうして勉強したいことを洗い出すことで照準の見直しも出来ますね。書いてみて少しすっきりしました。書籍を読んだりセミナーに参加することで勉強していくのかもしれませんが、上記のトピックのいずれかで勉強会か読書会をするのも良いかもしれませんね。いずれにせよ、上記のトピックを扱った記事は書いてみたいです。 あなたならWebデザインについて何を勉強したいですか?

好みを出さないレコメンデーションが欲しい

2009年8月4日 2:36 pm

去年あたりからレコメンデーション系のサービスが目に付くようになりました。音楽だとPandora、TasteKid、echonest。映像だとJinni。書籍だとBookLamp。TwitterでもTwolloというサービスがあります。総合的なものだと The Filter がよく出来ているサービスのひとつです。それぞれ異なるアルゴリズムを持っているので特定は出来ませんが、レコメンデーションは以下のような要素が基本になっていると思います。 利用者の購買/使用/消費履歴 商品に対する評価 製品の属性/メタデータ 利用者のネットワーク サービスを利用する全員のデータ こうした要素を用いて提案されるレコメンデーションとは「あなたは○○が好きだから、きっと△△も好きですよ」「○○を買った人は△△も買っていますよ」といったものになります。自分の趣向に合ったものを提示するのもひとつのレコメンデーションではありますが、それだけがレコメンデーションの意味ではないと思います。「あなたが気に入るかどうか分からないけど□□はすごく良いですよ」「いつも○○買っているみたいだけど、実は□□も良いですよ」といった利用者の趣向とは離れたレコメンデーションもあります。 Last.fmを使っていると分かりますが、自分の好みの範囲だけでも新たな発見はいくらでもあります。しかし、そこには全く思いもよらない発見はありません。現在もショッピングサイトでは特集記事を掲載して「(読者の趣向に関係なく)□□を買うべき」といった切り口で紹介していますが、これも思いもよらない発見を作るひとつの糸口です。また、自分のソーシャルネットワーク (友達) から勧められた場合も思いもよらない発見に繋がることもあるでしょう。Web レコメンデーションシステムにはまだ思いのよらない発見は少ないと思います。 今までのようなストライクゾーンに投げてくるお勧めではなく、ストライクゾーンぎりぎりだったり、ストライクに近いボールを投げてくるお勧めも欲しいですし、ストライクゾーンを広げてくれるカーブボールも欲しいですね。 レコメンデーションが発達すると、自分に都合が良いものばかりになって発見がなくなると思っていたらそれは間違いで、たとえ自分の趣向に合っていなくても新たな発見へと導いてくれる場合があると思います。

共創に必要な価値観

2009年5月11日 4:47 am

市場に新たな価値を生み出す鍵といわれている「Co-Creation (共創)」。この言葉自体を使わなかったとしても、ネットをはじめ様々なシーンで共創が行われています。では実際、どのような共創が存在するのでしょうか。そして、成功している共創には共通した特徴があるのでしょうか。アムステルダムのコンサルティング会社 Fronteer Stratery が CO-CREATION’S 5 GUIDING PRINCIPLES という6ページのホワイトペーパーを公開しています。この資料では、4つの共創タイプ、5つの特徴を紹介しています (PDFダウンロード)。資料には該当する企業やプロジェクトも紹介しています。以下に簡単な要約をまとめておきます。 4つの共創タイプ 専門家のクラブ プロセスによって選ばれた参加者によりアイデアが生まれる。質が何よりも重要 群衆 別名クラウドソーシング。多くの人が参加することにより新たな価値を生み出す 連合 様々な団体やグループが協力しあうことにより大きな問題にソリューションを提案する 善意によるコミュニティ より大きな善のために似たような趣向と考えをもった人々が集まりゴールに向かって一緒に作る 5つの特徴 参加を促す 何をもたらすのか伝え挑戦に参加してもらう 最高を選ぶ 今日立ち向かう問題に最高の人を集め、最高のアイデアを導き出す クリエイティブを繋げる オンライン、オフライン関係なく人々がアイデアを共有しやすくする 結果を共有する 参加者への還元 発展の持続 長期プロセスであるからこそ、よい結果を生み出す

About

東京在住の「デザインする人」長谷川恭久の個人サイトです。

2008年2月より、新しい CMS を利用して再スタートしました。以前の記事はこちらのエントリーリストを。そして、たくさんの方に読まれた人気記事が読みたい方ははてなブックマークの注目エントリーを参考にしてください。

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  • 百十番: >その価値をいかにマネタイズするのかが今後の課題ですが 、 この話は、もう10年以上語られていますが今だに巧妙は見えず、 ジャーナリズムの衰退には逆に拍車が掛かっていると思います。 >硬派な分野では...
  • ヤスヒサ: @techforlearning 教育とソーシャルメディアの相性は良さそうですね。日本ではブー ムがすっかり去ってしまった Second Life ですが、海外では遠く離れた学校間のコミュニケーションの場とし て...
  • techforlearning: こんにちは。いつもYasuhisaさんの示唆に満ちたエントリ 、勉強になっています。私は学校サイトの運営をしていることから 、WebsaYoutube, Twitter, Facebook,...
  • just a reader: 元ネタからこのような意図でこのように改変します。というこの記 事そのものがよいレクチャーとなる記事です。できあがった結果よ りも、このように直すこともできますよという思考プロセス...
  • ヤスヒサ: @CalmTech プレゼンといってもスライドと喋りでワンセットなので、いろいろ な見せ方があると思いますし、今回紹介したのもそのうちのひとつ に過ぎないと思います。CalmTechさんが提案してい...