ひと昔だと膨大の量のデータを視覚化するには高いスペックのコンピュータとそれを描写するための特別なソフトウェアが必要だったわけですが、最近では Web で可能になってきましたよね。例えばHindsight Mapのような見せ方は従来のWebでは無理だったかもしれませんが、Flash 9 のような膨大な数のデータをストリーム形式で表示してもパフォーマンスが重たくならないような見せ方が可能になりました。こういうのを見ると Web で出来ないデータの視覚化は少なくなってきているのかなと思います。つまり、今までは限られた人がもっていた限られた環境でしか膨大な情報を視覚化することが出来なかったわけですが、そういった状況も徐々に変わって来ているわけです。以前「ひとつのデータを様々な角度で見てみる」というエントリーで紹介したMany Eyesというサービスは誰でも情報の視覚化を可能にしてくれるサービスだと思います。このサービスは既にアップロードされている膨大な情報を自分の好みの視覚化技法で確認できるだけでなく、自分のデータをアップロードして Many Eyes がもつ様々な技術を使って視覚化することも可能です。
この Many Eyes はMartin Wattenberg氏がリーダーとして進めているプロジェクトです。 Wattenberg氏の名前をみてもピンと来ないかもしれませんが、彼が今まで作った数々のプロジェクトをみれば『このひとか!」と思うものが少なくないと思います。例えばMap of the Marketがそうですし、Shape of Songも彼の作品です。最近 Business Week に彼についての記事が掲載されていました。
Business Week: IBM's Data-Visualization Champion
記事といっしょにギャラリーもあるので、そちらもチェックしてほしいですが、SmartMoney.com にツールを提供していた時代から現在の IBM でのキャリアまでが紹介されています。Many Eyes を立ち上げる前は IBM でHistory Flowという作品を公開していますね。
Many Eyes のようなプロジェクトをみると気付きますが、現在 Wattenberg氏 はコラボレーションと視覚化との関連性に興味を示しているそうです。Wiki をはじめとしたオンラインツールを提供することによって、より多くの方が情報の視覚化による『気付き』を体験して欲しいと考えているみたいですし、情報の視覚化がこうしたコラボレーションプロセスによっていかに進化していくのかを研究しているそうです。Google もこのあたりは注目しているみたいですから、これからも様々な視覚化ツールがWebで登場するでしょうね。