Webデザインをする上でピクトグラム (アイコン) 制作は避けれないところではないでしょうか。特に Webアプリケーションになってくるとアイコンがあるとないとでは随分使い勝手も変わってきます(なんでも過剰はいかんですが)。僕もアイコンを作る機会がよくあるわけですが、「Symbol Sourcebook: An Authoritative Guide to International Graphic Symbols」といった参考書籍として使って、発展させることがあります。アイコンと一言でいっても最近では単にシンプルなものとは言い切れず、パッと見で何か分かっても写実的な表現を使っているのも少なくありません。ただ、公共で使われているものとなると一色でも理解出来るようなものにはなっていますね。iconglobe というサイトで、公共で使われている様々なシンボルマークの認知度/理解度を調査しています。欧米9カ国の男女に対して行われたこの調査、結構興味深いものになっています。
iconglobe: Comparative Test of Public Symbols: Test Results
エレベーター、トイレ、電話といった公共でよく見られるシンボル4パターンを見てどれが分かりやすいかを選んでもらうというシンプルな調査。調査結果はWeb版だけでなく PDF、Keynote 形式でダウンロード出来るので興味のある方はじっくり見てみてください。シンボルマークに対する反応は男女共にほぼ同じで、性別で変わるものではなさそうですね。
全体的に太くてはっきりした線を使ったものが人気です。あと、白抜きにしてあるものより白地に黒のほうが目に入り込みやすいのでしょうか、そういったシンボルが上位にいく傾向があるみたいです。ただし、最もシンプルに描かれているものが理解されやすいというわけではなそうです。両替、チケット売り場、タクシー、バスでは多少ディテールが入ったものが認知されやすい模様。省くのは大事ですけど、省き方も考えないとイカンということですね。
日本のアイコンデザインで有名な方といえば、関空や成田空港のピクトグラムを手がけたi Design inc. の村越愛策氏や東京オリンピックので有名な勝見勝氏でしょうか。ピクトグラムがオリンピックのような国際行事で使われたのが東京オリンピックが初めてだったそうですから、勝見氏の影響力はすごいものですね。
こちらの記事に男女のアイコンを並べたトイレのサイン1970年に初めて導入されたというエピソードがあります。今やおなじみのサイトですし、アンケート結果でも男女共に最も分かりやすいトイレのサインとして挙げている男女のサインですが、当時は理解出来る方が少なく横に「便所」と張り紙がされていたんだとか。
ピクトグラムと社会、そして文化が密接な関係にあるということなんでしょうね。実際、今回紹介した調査結果も今の時代でいえば『無難なデザイン』が選ばれているような気がします。そう感じるということがピクトグラムとして社会的に認知されているからでしょうし、ピクトグラムにおいて必要なことだと思います。