世界で最初の映画上映が19世紀末期頃。そしてドキュメンタリーの歴史もまだまだ長いともいえません。20世紀に入って何処にでもカメラがあったといえるくらい普及はしてきたかもしれませんが、歴史的瞬間があったその場所にカメラがいつもあったとは限りません。ましてや戦争のときだとなおさらです。そんな絶対見ることが出来ないはずの歴史的瞬間を最新のCG技術で『復活』させる番組が今度Discovery Channelで放映されるみたいですね。サイトに行くとその一部が見ることが出来ます。まさにその場にカメラがあったようなリアリティがありますよ。Discovery Channel:Vitual History
Guardian.co.uk:This is not Hitler(要会員登録)
サイトにある映像は1944年ノルマンディの戦いの最中の7月20日に起きた、東プロセイン総統本営会議室でのアドルフ・ヒトラー暗殺事件の瞬間です。映像のクオリティ、そしてヒトラーその人の雰囲気も見事に再現されています。当時、その場所にカメラを持っていた人が撮影しているようなリアリティがありますね。これは本当の俳優に演技をしてもらって、その人の顔をCGで歴史上の人物に塗り替えているそうです。微妙な動きや雰囲気を再現するのにそうとうの時間を費やしたとか。コンピュータの技術を存分に使っただけでなく、何人もの歴史学者の協力も得て出来る限り正確に『歴史的瞬間』を再現しようと心がけているみたいです。
とはいうものの、これだけ技術が発展して本物か偽物か判別が難しいものを「これが過去に起こった出来事です」なんて見せられると信じるしかないですよね。今回は歴史学者もバックにいることですから、事実を元にした映像だと言えるかもしれませんが嘘の歴史も作り出すことも可能ということですよね。いや、歴史どころか嘘の報道を作り出すことも可能なわけです。今までもこういう論議は各方面でされてきたと思いますが、今回の「Virtual History」の映像を見ていると、これから情報を発信しているメディアの責任ってさらに大きなものになってくるんだろうなと思います。