Webサイトのレイアウトを決めて行くのにあたって最初にぶつかる難関のひとつにレイアウトの横幅を固定にするか可変にするかというのがあると思います。固定とは「600ピクセル」というふうに具体的な数値で作り手が完全に幅を設定してしまう方法。そして可変とは「60パーセント」のようにユーザーのウィンドウのサイズによって横幅が変化するという方法です。僕の場合、このサイトを御覧になって分かると思いますが、だいたい固定幅にしているときが多いです。その理由はやはり読みやすさなのでしょうか。
DTPの世界では確か一行で読みやすい文字数と言うのが全角で32文字〜38文字くらいだと聞いています(ちなみにウチのサイトは現在のバージョンだと38文字)。メルマガでも一般的なルールで40文字くらいで改行しましょうと言われています。もちろん個人差があるので1行分の文字数がどれくらいが良いとは一概にはいえないと思いますが、あまり長いと改行したときにどの行か見落としてしまう場合もあって大変読み難いというケースも出てくると思います。
では、可変デザインはあまり使わない方が良いのかというと、そうとも思えません。アマゾン・ジャパンが可変デザインを使っていて分かるように、可変デザインはたくさんのコンテンツがある場合に絶大な効果を発揮すると思います。横にコンテンツを広げられることによってスクロールする量も減りますし、ページを開いた瞬間にみえる情報量は圧倒的に多くなると思います。もし1行にある文字数が多くて読み難いとユーザーが感じたらウィンドウの幅をそれぞれ好きだけ変えればすむわけです。ユーザビリティ・・・特にユーザーに出来るだけ多くのチョイスを与えるという点では可変デザインは良いような気がします。
それでも固定デザインにしてしまう僕にはたぶん「デザイナーとしての言い訳」みたいなものがあるのかもしれません。まず最初にいえるのが横幅が可変で見た目の良いサイトがあまりないということです。ブラウザにある余白を埋めるという意味では過変は良いのですが、その余白がデザインとして機能しているときがあると思います。それを潰してコンテンツを入れることでかえって読み難くなる場合もあります。たぶんこれはデザイナーがもっと可変デザインでも見た目が良いサイトを作るようにもっと研究をしなければならないのだと思います(もちろん自分も含めてですが)。
先にユーザーが横幅を変えれる権限が過変幅にあると書きました。確かにそれは捨てがたいオプションですが、WebサイトでもCMでも人でも最初のイメージというのが非常に大事になってくると思います。いくらあとで横幅を後で変えることが出来ても、最初見た時にスクリーンいっぱいに文字が長々と表示されていたら、ある意味圧迫感を生み出すような気がします。
僕は固定幅のデザインを押し付けているのかといえばそうではありません。「デザイナーからのアドバイス」というよりは「1個人の意見」です。理論上は読み難いとか言っていても人によっては長い行のほうが一気に読めるから好きという人もいると思いますし、見た目より使い勝手を重視してしまえば過変のほうが良いチョイスのように思えます。そして当然、これには正解の答えというものはありません。
文字を大きくしたり小さくしたりするスタイルシートがありますが、固定か可変かを決めるオプションも入れるというのもアリなのかもしれませんね。