湯川鶴章さんの勉強会へ行ってきました

2008年3月28日 2:22 am

広告代理店や企業のマーケ担当の方向けの勉強会前回ポッドキャストで対談した安田さんからのお誘いで、AMN 共催の広告代理店や企業のマーケ担当の方向けの勉強会に参加してきました。Webマーケティングに関して鋭い視点をもつ湯川鶴章さんの生の声と最新事情が聞けた貴重な時間でしたが、広告に携わる方が大半を占める中で、彼らの言語や視点を体感出来たという意味でも有意義な時間でした。

先月あった百式の田口さん主催の勉強会に参加されていた VC の方が、儲けたい人とおもしろいものを作りたい人の接点が足りないと指摘されていました。田口さんの勉強会が「おもしろいものを作りたい人」が多く集まった場だとしたら、今回のは「儲けたい人」が多く集まっていた場所なのかもしれません。何が軸になっていて、そこからどう展開していくかという考え方が作り手とは違うなぁと思いつつ、同時に関心するところも幾つかありました。

20世紀に確立された TV や紙媒体を利用した広告モデルをそのまま Web へもっていくのではなく、新しいモデルが必要となってきます。しかしそれは全く新しいものではなく、いわゆる昭和またはそれ以前まであった人と人との親密な関係をいかに Web で再現するかが課題だと湯川さんは指摘していました。パーソナライズということだと思いますが、これをいかに機械的に見せずにプライバシーや生活の邪魔にならないように提供するのかが課題にはなってくるでしょうね。世の中すべて広告になってしまうのかという恐怖もあると同時に、もしかすると今よりずっと便利で楽しい世の中になるのかもしれない希望もあるような気がしました。

広告モデルやテクノロジーについて最新事情を盛り込みながら紹介がされていましたが、新しい広告モデルを先に述べたような課題を解決しつつ形作るにはデザインが不可欠だなと改めて感じました。もちろん、ここで言うのは魅力的かつ使いやすいインターフェイスだけでなく、利用者がどのようにデバイスに触れてデータを活用するのかといったインタラクションデザインにまで及びます。こうしたデザインの考え方をマーケティングや広告とどのように組み合わせるのかは今後さらに重要になってくると思います。それをどのように実現するか・・・それにはまず企業内外が協力しあえる環境作りは不可欠。縦割りではなく横で繋がれる組織作りが出来るかも重要になってくるでしょう。

湯川さんは何かアイデアを提案するとき、まず究極の未来を想像するそうです。そこから幾つかポイントを汲み取って実現可能な近未来を予測するとのこと。こうした考えは Webサイト制作する上でも重要な考え方だと思います。今日、明日のことだけではなく、長期的な未来を見据えて作る意識は必要だなと感じました。

最後に今日のセミナー中に紙に描いていたメモをそのまま掲載しておきます。今回は少し趣向を変えてイラストを加えながら重要な事柄をまとめてみました。なんか最近あまり手を動かしてなかったので、いい気分転換にもなりましたし、いつもより少し集中して聞けたような気がしました。

スケッチ

コメント

  1. 宮崎 Says:

    懇親会ではちょっとしかお話しできなかったのが残念でした。

    世の中の(全てとは言わないまでも)多くが広告となってしまうと、それは僕たちにとって良いことなのか、悪いことなのか?
    というのは興味を喚起する問題設定です。

    僕は、結局、「人は何を幸せと感じるか?」にかかっているのだと思います。

    「自分の嗜好と合ったモノ」に囲まれて暮らすようことが幸せな人にとっては、広告テクノロジーの発展は良いことでしょう。
    「キライなもの、未知なるモノ」との接触も「自らの養分」とすることに幸せを感じる人にとっては、良くないことですかね。

    うーん…。

  2. ヤスヒサ Says:

    @宮崎さん

    世間は狭いですね。また違う機会でお会い出来そうなので、そのときまたゆっくりとw

    ネットでは工夫さえすれば、自分に必要な情報を効率よく集め、邪魔だと感じる広告からも逃れて生活することが可能です。しかし、それが本当に良いことなのかどうかは疑問です。自分にとって都合がいいもの、自分にとって快感なもののみを受け取るようになると、逆に自分の視点や心も狭くなってしまうような気がします。少し広告とは違う話しかもしれませんが、便利の境界線を見極めることもひとつの課題のように感じました。

  3. tzk Says:

    ヤスヒサさん、こんばんは。
    セミナー中に書いたノートが面白いなぁ、と凝視しちゃいました。

    企業サイトにはCMSとしてのプロパーサイトと、広告的なプロモーションサイト
    があって、そういうスタイルが定着していますよね。
    「広告」の世界は、コピーライターがいて、クリエイティブディレクターがいて、
    マーケッターがいて、アートディレクターがいて、、と、プロパガンダを生み出す
    チームが、独特な発想法やプロセスで「カタチ」に落とし込んでいくイメージが
    あります。広告展開にはじめからWebが位置づけられていれば、素材のバリエーション
    やモデルの契約等、料理のしがいがあるものになりますが……

    Webにおける広告的な展開は、プロモーションの一部を担っているという役割を
    どのレベルでただの補足要員にならないものにするか、ですよね。

    昨年アメリカでは心理戦ともいうべきプロモーションを成功させた映画「クローバーフィールド」が、日本でどんな仕掛けを展開するか楽しみにしていたのですが、
    あまり…力は入れていないようです。同じ手法をとるには、日本のネットコミュニティは毛色が違うのでしょうか。というか、先端な人はもうアメリカでの展開を周知してしまって、二番煎じができなくなってしまったのかな。

    なんだか、関係ない話になってしまってすみません。。

  4. ヤスヒサ Says:

    @tzkさん
    確かに「クローバーフィールド」はもったいないことしてますねぇ。去年の「Snakes on a Plane」もネットでは異様な盛り上がりがあったわけですが、その熱気があまり日本では伝えきれてなかったような気がしますね。ちょっともったいない。
    もったいないことになるだろうなと予感しているのが「Batman Begins」の続編「Dark Knight」。公開前からゲリラ的なキャンペーンを Web とリアルでいろいろやっていて日本の PR も参考に出来るのではないかと思えるところが幾つかあるのですが・・・。

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