新しい技術が次々出てきても心配する事なく、何が大事なのかを考え、次のアクションへ繋げるためのヒントを「PASSION」という語呂に合わせて話しました。
Diary(日記)
D208にて残るWebサイトの特徴ついて話しました
2010年2月8日 6:40 pmWCANで今後のWebと利用者について話しました
2009年12月25日 7:22 pmWCAN2009で話した7つのキーワードは、一見マーケティング寄りに聞こえますが、今後のWebサイト制作のあり方を考える上で重要なものばかりです。なぜならこれらのキーワードは利用者を意識することにも繋がるからです。
Shift3で人と社会の変化について話しました
2009年12月21日 3:10 pmWebサイトを単に作るのではなく、変化し始めている人の価値観や社会を意識して、どうサイトに反映させていくかを考えていかなければなりません。変化は突然はやって来ませんが既に始まっています。
テラハウス訪問で考えた教育のこと仕事のこと
2009年11月6日 3:37 pm先日、東中野にあるテラハウス ICAキャリア開発研究所の見学に行きました。テラハウスは再就職訓練を実施している施設。東京都産業労働局には職業能力開発センターや職業能力開発校といった組織がありますが、テラハウスは民間委託訓練施設に属します。教務部長の金澤さま、キョウリツネットの新井さまと牧原さまにお時間をいただいて、職務訓練の現場について、そして教育する側からみた Web の仕事についてお話を伺いました。 再就職訓練という一度社会に出ている方を対象にして短期間で Web の仕事ができるためのスキルを教える場。3ヶ月の授業と1ヶ月、Webサイト制作会社にてインターンとして働くことが出来るカリキュラムになっています。週に5日の授業はトータルで360時間ありますが、その間に「使う拡張子はなに?」から具体的なワークフローの実践まで幅広く学ぶわけですからかなりハードです。しかも Photoshop, Illustrator, Dreamweaver, Fireworks, Flash とソフトウェアの使い方も一通り学ぶわけですから私だったら頭が混乱しそうです。ここでしっかり知識を吸収した生徒さんの中には大企業に就職された方もいらっしゃるそうです。 現在、不景気ということもあり入校希望者も去年に比べかなり増えているそうで、特に Web 関連のコースを希望される方が多いそうです。入校志願者の倍率は8倍なので大学に入るより難しいほど増えているとか。人気の要因は分かりませんが、Web の仕事があるのか気になるところ。以前ある人材派遣会社の方の話を伺ったところ、Webの仕事も今年に入って下がってきていると言います(グラフィック系はもっと前からだそうです)。再就職訓練はひとつの教育のフィールドで特殊なところがありますし、独自の課題を抱えていると思います。しかし、話している間に専門学校や社内教育、そして教育ではない Web サイト制作の仕事現場にもいえる共通の課題も見えてきました。 変化が早い Web サイト制作のノウハウに柔軟に対応するために小冊子のように分散化されているテキストブック。組み替えも自由に出来るだけでなく、低コストで『新版』も作れます。通称「キラキラ」 Webサイトデザインとは何だろう? 最近改めて考えさせられる点のひとつです。「印刷デザイン」という言うくらいあまりにも大雑把で広過ぎる表現なので考えると気が遠くなるのでしょうね。 企業サイト、チラシのような1枚ページ、アニメーションを豊富に使ったプロモーションサイト、情報サイト、ショッピングサイト、Webアプリケーション、ブログ・・・どれも Web デザインです。それぞれ「Webサイト」として存在していますが、誰に向けて作っているのか、どういう見方 (使い方) を想定しているのか、サイトの成長の仕方、Web全体との関わり方がそれぞれ異なります。これを今「Webデザイン」とまとめて教育しているのが現状でしょう。 興味深いことに、作っている Web サイトの種類によって同じ言葉も使い方が若干異なることもあります。プロモーションサイトにおける「ブランド」はビジュアルの扱い方が話題の中心になります。それに対し、ソーシャルメディアやブログを使ったコミュニケーションデザインを考えている方は、利用者との対話としながら自分たちが顧客に出来る約束を提示することを「ブランド」と考えるでしょう。両方ともブランドに関わる考え方ですが作っている立場によって強調するところが変わると思います。それが完成品にも反映されています。 同じ Webデザイナーとか言っても捉え方や考え方が違うのは、作っているサイトが違う種類だからという点が大きいでしょう。どちらかが正解ということでもありません。ただ、Web という大きな視点で見たときに何か共通してあるべきデザインはある気がしますけどね。それは単にクリックが出来るとかいうレベルではなく・・・。 このように、ひとつの言葉にしても捉え方が違うわけですから、Webサイトデザインを学ぶといっても大変なことです。 入学したときに、どのような Web サイトデザインを目指すかを明確に分かっている人はいません。学びながら見えてくることですし、仕事をして初めて分かることすらあります。しかし教える側としては短期間でこの気の遠くなる「Webデザイン」を実践的な形で教えなければならないというミッションがあります。 この記事のように延々と概論を話しているわけにはいかないわけです。現場でも同じことがいえるでしょう。考えてないで作れということになっていないでしょうか。そうしなければならない状況はあるでしょうけど、それでは仕事ではなく作業ですよね。教育でも実践と概論のバランスはとても難しい課題のようです。 ギャップを埋める方法はある 業界間や専門家の間に「ギャップがある」という言葉はよく聞きます。今回、お話を伺った際でも「ギャップ」という言葉が何回か出てきました。テラハウスでは生徒の派遣先になるような制作会社を常に探しているそうですが、見つけ難いそうです。制作会社のほとんどは公式のWebサイトはありますが、作品事例だけではなく、そこで働いている人がどんな人たちで、どのような人材を求めているのかが分かるコンテンツがなかなかなく、見つけ難いという結果になっています。 スタッフの募集でもなければ、どのようなスキルセットをもつ人を求めているのかは知ることは出来ません。しかし、どのような職場でどのような人が何を考えて仕事をしているのかということは常に出せる情報ではないでしょうか。それがブログなのかもしれませんし、Twitter 経由で発する短い言葉なのかもしれません。又は気になるサイトを淡々とブックマークするだけでも良いかもしれません。重要なのは作品という過去のカタログではなく、その人がどのような姿勢で仕事をしているのかという「今」を知らせることだと思います。 私たちは物理的な空間のギャップを持ちながら仕事をしているのは確かです。しかし、ネットではそのギャップがあやふやです。情報発信さえしていれば思わぬとこで誰かに出会う機会が存在しています。自分が届けたいと思っている人たちへ最初は届かないかもしれません。しかし情報を発信し続けること、そして届けたいと思っている人たちにとって有益なコンテンツ、又は思いがあれば必ず届きます。ネット上においてはギャップは作られたものではなく、自分たちで作っているものと考えても良いかもしれません。 情報が来るのを待つのではなく、こちらから能動的なアクションをするという姿勢をもつことは教育をする側、される側、そして仕事をしている人それぞれ必要です。コミュニケーションをとることは時に面倒な作業ですし、目先の利益にもならないことが多いです。能動的なアクションは時に勇気が必要です。たくさんのエネルギーがなければ出来ないこともあるでしょう。 短期では分かりませんが、中長期という少し長い目でみれば、情報発信することは自分にとっても職場にとっても業界にとってもポジティブなことといえるでしょう。
アドビさんへ2
2009年10月30日 12:20 am以前「アドビさんへ」という記事を書きました。当時 Dear Adobe という Adobe 製品の不満や改善点を共有するサイトが話題になり、私も記事内で提案を幾つか書きました。そして、その記事を書いたおよそ1年後のAdobe MAX で CS5 がほんの少し紹介されました。一体どのような改善点が見られるのか楽しみにしていたのですが、結果はガッカリする内容でした。 もちろん、今回が CS5 のすべてではないですし、Flash Catalyst を中心とした RIA 戦略が話題の中心でした。失望するには早すぎますが、Photoshop CS5 の魅力を紹介するのがパフォーマンスではなく使うかどうかも分からない『スゴい』機能についてだったのは残念ですね。あると良い機能というのは確かですが、絶対必要でもないですし、そのせいでパフォーマンスが落ちているのであれば微妙なところですね。 Adobe 製品は以前は使うのが楽しいかったですが、今はどうでしょうか。立ち上がるのも何かをするのもワンステップ遅いですし、メモリ不足の警告やクラッシュを心配しながら仕事をしなければいけません。Coda や Pixelmator を使うときのような楽しさはありません。それでも使うのは「楽しかった」という思い出や感覚が残っていますし、Adobe を信じているからかもしれません。しかし、利用者が待ち望んでいるアップデートは Adobe が今プロモーションしているものではないような気がします。 では、Adobe は Dear Adobe をはじめとしたコミュニティの声を聞いていないのかというと、そうではありません。国内外関係なく彼等は耳を傾けていますし、扉はいつも開いています。評判が悪かった Adobe Updater も大幅な改善がなされるそうですし、Firefworks の不満に丁寧に応えたりと素晴らしいのひとことです。日本スタッフの知っている方は頭の切れる方ばかりですし、彼等が働きかけているから Adobe も好きと感じることすらあります。オープンな Adobe なのですが、それが製品開発に繋がっていないような気がします。 特に Adobe のような巨大な国際企業となると製品開発とビジネスは切り離せない部分があるでしょう。実現するべきことも視点が変われば違ってきます。しかし、今の Adobe のソフトウェアモデルは機能面でみてもデザインでみてもズレているような気がします。OS X 10.4 (Tiger) あたりから感じていましたが、OS や周辺アプリの完成度と Adobe ソフトにズレがあるんですよね。極端な言い方をすれば OSX 上で Classic 環境のソフトを動かしているかのような感覚です。今っぽい見た目で素晴らしい機能が盛りだくさんなのですが、感覚がなんとなく古いというか合っていないというか。 個人的に見てみたいのが、もし Adobe が CS 的なソフトウェア開発の呪縛から逃れることが出来るのであれば、どんなソフトを作るかという点にあります。Windows には Windows。Mac には Mac の利点を活かした機能や体験を提供することが出来たら?仕事に必要だと考えられるものをすべて実装するのではなく、仕事を終わらせるために必須になる機能とパフォーマンスを実現出来たら?バンドルではない別の料金体勢やリリースサイクルを提供することが出来たら? まぁ私のような隅っこにいるような人間の言葉を本気で聞き入れる必要はないでしょうけど、機能を付け足すだけが価値ではないですし、それに気付いてフルプライスを支払う方はたくさんいると思いますよ。私は喜んで払いますし、喜んで払えるソフトウェアが Adobe からリリースされるのを今も期待しています。
